第11章 人生儀礼
やってみればわかります その大切さ
■[赤ちゃんの儀礼]
 7.男の子の初節句



 男の子が生まれて初めて迎える端午(たんご)の節句を初節句といいます。

中国のしきたりが平安時代に日本に伝わり日本古来の慣わしと結びつきました。

端午の「端」には初めという意味で、「端午」は月の初めの「午(うま)」の日を指し、これは数字の五と同じ音であり五を重視する中国の思想から漢時代以降は五月五日を端午の節句というようになりました。

 端午の節句には、滝登りをする鯉のように力強く育つことを願い鯉のぼりを飾ったり、立身出世するよう鎧兜(よろいかぶと)・武者人形を飾って、健やかな成長を祈ります。

 五月人形は甲冑を中心に、のぼり・太刀、弓矢・太鼓・陣笠・軍扇を飾り、菖蒲酒・粽(ちまき)・柏餅を供えます。その日には邪気を祓うとされている菖蒲と蓬の葉を軒につるし、更に湯船に入れ菖蒲湯にする行事が行われます。

「菖蒲」が「尚武」に通じることから、男の子の成長を盛大に祝うようになったのです。

柏餅をお供えする由来は、柏の葉は新芽が出ないと古い葉が落ちないことから、「家系が途絶えない」すなわち子孫繁栄につながり、五月節句に欠かせないめでたい食べ物とされたのです。



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