第6章 住まいに関するお祭り
■[地鎮祭(じちんさい)]
 1.なぜしなければいけないの?



地鎮祭は、「とこしずめのまつり」といいますが、普通は「じちんさい」または「じまつり」ともいいます。

建物の新築、土木工事などの起工に際して、その土地の守り神である産土大神(うぶすなのおおかみ、氏神さま)、大地を守護する神である大地主大神(おおとこぬしのおおかみ)、土を守護する神である埴山姫大神(はにやまひめのおおかみ)をまつり、工事の安全を祈願するお祭りです。

祭場は一般的に土地の中央を使用し、清浄な場所を示すための斎竹(いみだけ、葉のついた青竹)を四隅に立てて注連縄(しめなわ)を張ります。

その中央に神籬(ひもろぎ、榊に麻と紙垂(しで)をつけたもの)を立てて神さまの依り代(よりしろ、神さまの降りられる所)とします。

祭儀(さいぎ)は、修祓(しゅばつ)・降神(こうしん、神さまをお招きする)・献饌(けんせん、神饌(しんせん)を供える)・祝詞奏上・散供(さんく)・地鎮行事(じちんぎょうじ)・玉串拝礼・撤饌(てっせん、神饌を下げる)・昇神(しょうしん、神さまをお送りする)というのが一般的です。

大地は、小さな虫から動物・草木までも生かす大きな力を持っています。その土地を人間が使うのですから、その恵みに感謝することが大切なのです。

土地の神々に敬意をはらい、使用の許しを得て工事の安全と生活の平安を祈願するという祭りの意味は、まさに日本人の生活習慣における伝統や信仰に基づいたものといえます。



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