第6章 住まいに関するお祭り
■[建物の解体清祓(かいたいきよはらい)・その他のお祭り]
5.庭の木を切るときにお祓いは必要なの?
一般に樹木や草木には、精霊が宿るとされております。
樹木や岩石は、神の依り代(よりしろ)として古くから広く信仰されています。国土の大半を森林が占めている日本は、樹木と密接なつながりを保ちながら豊かな文化を育んできました。
「木」の語源は「生(き)」で、生成繁茂する様子によるとの説もあるように、樹木は生命力を象徴するものとして大切にされてきたのです。
樹木を神聖視する例は古くから世界中にありますが、それを現代にまで引き継いでいるのは日本だけかもしれません。自然環境の保護が叫ばれる今、祖先から守り伝えてきたこの誇るべき財産を、未来に確実に伝えていきたいものです。
神社の森はもちろんのこと、屋敷内の大木などをやむを得ず伐採するときには、樹木に宿る木霊(こだま)に感謝し、鎮まっていただくために、神職によるお祓いを行います。
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