第6章 住まいに関するお祭り
■[竣工祭(しゅんこうさい)・新宅祭(しんたくさい)]
 1.建てる時にお願いしたのに、出来上がったら知らん顔?



 「竣工祭・新宅祭」は、完成した建物を祓い清め、末永く安全堅固であることと、その建物に住む人々の繁栄を祈願するお祭りです。

 おまつりする神さまは、上棟祭の場合と同じで、その土地の守り神・氏神さまである「産土大神(うぶすなのおおかみ)」、家屋の守り神である「屋船久久遅神(やふねくくのちのかみ)・屋船豊受姫神(やふねとようけひめのかみ)」、工匠(大工)の守り神である「手置帆負神(たおきほおいのかみ)・彦狭知神(ひこさしりのかみ)」をおまつりします。

 地鎮祭で工事の無事を祈ったのですから、工事が無事に終わったならば、そのことを神さまに感謝し奉告しなければなりません。

 一般住宅と公共建物・会社などでは、建物の構造、規模、神棚の有無、参列者の多少などで違いはあっても、お祭りの趣向は変わりません。

 意外に忘れられているのが、御礼参りです。

 地鎮祭・上棟祭・竣工祭を終えた建築主は、最後には地元の神社に出かけ、家屋の建築工事が無事終了した旨の報告と、今後の家族の安泰を祈願して、御礼参りすることが大事です。

 一生に一度の重儀である家の造作に際しては、真心を込めて感謝の意を表します。



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