第13章 神宮式年遷宮
二十年ごとの日本民族の再生
?4.遷宮の準備
【どんな組織で準備するの?】
式年遷宮(しきねんせんぐう)は国を挙げての最大のお祭りです。
しかし、戦後は政府と神宮の関係が断たれましたので、国民の真心込めた浄財によって御奉賛申し上げる事になりました。
ちなみに第62回式年遷宮には約550億円の費用がかかり、そのうちの3分の1程度を募財しました。
具体的には、神宮大宮司を総裁とする「神宮式年造営庁」が神宮司庁内におかれ有識者からなる大宮司の諮問機関「遷宮委員会」が設置されます。
さらに「(財)伊勢神宮式年遷宮奉賛会」が結成され、各都道府県においてもの地区本部が組織化されます。
皆さんの地元の神社の神職・総代が、奉賛をご依頼の際には、ご協力をお願い致します。
【どんなお宮を建て替えるの?】
式年遷宮において新しくなる建物は、皇大神宮、豊受大神宮の御正殿と、東宝殿・西宝殿・御饌殿(みけでん)・外幣殿(げへいでん)・四丈殿・宿衛屋などの殿舎に、これらを取り囲む四重の御垣と御門、そして14の別宮です。
遷宮に必要な御用材の檜は約1万平方メートル、1万本あまりです。
なかには直径1メートル余り、樹齢四百年以上の巨木も用いられます。
屋根に葺く萱(かや)は23,000束、神宮の萱山で10年がかりで集められます。
昔は神宮備林が木曽の山にあったのですが、今は国有林となり、次第に良い材料調達するのも困難になっています。
そこで、神宮では大正時代の末から200年計画で神宮宮域林において檜を育成しています。
宮大工や、屋根を葺く職人の養成など、技術的な伝承についても考えなければなりません。
【装束・神宝の調製ってどんなこと?】
式年遷宮には約800種、1,600点の御装束・神宝を古式により新しく作りお供えいたします。
これは平安時代に定められ、その時代の最高の刀工、金工、漆工、織工などの美術工芸家に調製を依頼します。
太刀の原料の玉鋼(たまはがね)も入手困難ですし、砂鉄をたたらで操作する和鉄精錬の技法も継承者が少なく、草木などを用いる染色家も少なくなり、技術の保全が実に困難になっており、やはり伝承技能の維持・継承が大きな課題となっています。
いずれにせよ、当代の至高の材料・技術をもって大御神さまにお供えするということは、伝統文化・技術の継承であり多くの国民の誠の結晶であることにはかわりありません。
【どんなお祭りが行われるの?】
「式年遷宮」は、建て替えのご用材を山から伐り出す安全を祈る山口祭というお祭りを皮切りに、「遷御(せんぎょ)」の儀が行われるまでの8年間にわたって数多くの祭典や行事が行われます。
遷御の儀は、今の御社殿から新しく立て替えられた御社殿へ大御神さまにお遷りいただくお祭りで、夜すべての灯りが消された浄闇(じょうあん)の中、百名を越える束帯や衣冠に身を包んだ奉仕者が付き従い、荘厳な古代絵巻が繰り広げられます。
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